ソーラー発電の補助金制度について
2009年に実施されたいわゆる事業仕分けで、エコキュートの補助金が廃止、ソーラー発電の補助金がいったん予算計上見送りとなりましたが、新年度になりどちらも継続されることになりました。ただしエコキュートの導入補助金制度は2010年度の募集が最終ではないかと各方面で見られています。エコキュートに関しては恐らくそうなるのではないかと思います。
ではソーラー発電についてはどうでしょうか。こればかりは予測の範囲をでませんが、ソーラー発電への導入支援は何らかのかたちで継続するのではないでしょうか。
太陽光普及支援としては、すでに固定価格買取制度という支援策が打ち出されていますし、民主党のマニュフェストに謳われている、風力発電なども含む全量買取制度というものもこれから実施されるかも知れません。しかしどちらも、いちばんの泣き所でもある、導入時のコスト軽減を支援するものではなく、導入してからの支援策です。普及を促進するのであれば、いちばん分かりやすい導入補助金の継続は欠かせないところではないでしょうか。
2010年度の導入補助金制度の内容を見てみますと、これまでと変わったところは補助金額がシステム1kw当たり7万円となり、太陽光発電システムの価格が特殊工事を除いて1kw当たり65万円となった点です。
価格に関しては1kw当たり70万円と、前の年の条件のままで捉えている方もいるようですが、この点は注意してください。機種や導入規模によっては、この65万円に納めることが難しいケースもあると思います。申請の際は工事業者との見積もり調整が必要になる場合が出てくるかも知れません。
標準的な補助金額は25万円前後となるでしょうが、あるとないとでは大違いです。住宅エコポイント制度との同時申込も可能ですので、計画を考えている方にとって、本年度受理されることは大きな意味があると思います。
補助金の申込方法について
ソーラー発電導入補助金は、正確には「太陽光発電導入支援対策費補助金」と言い、窓口となっているのが「一般社団法人 太陽光発電協会 太陽光普及センター(J-PEC)」となっています。
補助金の申込方法ですが、同センター宛に郵送にて計2回の書類提出があり、間違いのないように提出する必要があります。
1回目の書類提出はソーラー発電工事着工前に「補助金申込書」を郵送しますが、申込が受理されるとセンターから「補助金申込受理決定通知書」が送られてきますので、この通知書を受け取ってから工事着工となります。
2回目は工事が完了して電力受給が開始されたあとに、「補助金交付申請書(兼完了報告書)」を提出し「補助金交付決定通知書」を受け取ります。
なお書類の作成や手続きは代行してもらうことが一般的です。手続きを代行出来るのは、基本的に行政書士なのですが、「法令に反しない限り」販売者が代行することができ、通常は後者に代行を依頼しています。ですから設置者であるユーザーは、特別何もしなくて大丈夫です。
このあたりは、「代筆もあまりおすすめ出来ない」エコキュートの導入補助金申込にくらべると、楽ではあります。手続きの代行が許可されているのは、太陽光発電補助金申込の場合、書類の作成でやや難しい面があるからです。業者に任せていれば、書類提出のタイミングも間違いなく行ないますので、余程不慣れな業者でない限りは安心してください。
ただし補助金には予算枠がありますので、早めに申込を行なわないと募集が終了してしまいます。いちばん気をつけたいのはこの点です。
助成金の受け取り方
ソーラー発電の助成金は国の場合でも自治体の場合でも、申込を行ない受理されること、そして工事完了報告と交付申請を行ない受理される必要があります。実際の手続きは通常工事業者、販売店が代行してくれますが、募集枠が埋まってしまわないうちに申込を済ませ、工事完了報告において、センターや自治体の審査に合格しなければなりません。また助成金の額も完了報告書の審査で確定します。
助成金の受け取り方は、施主の指定口座への振替となります。審査に合格して金額が確定すると速やかに助成金が支払わることになっていますが、速やかにと言っても、助成金が受け取れるのは、設置工事が完了し実績報告後、おおよそ3ヶ月後のことです。何かの支出に当てようと考えている方は、意外に時間がかかるということを頭に入れておいてください。
自治体でもソーラー発電の助成金制度があるのですが、制度を持つ自治体の数はまだ限られています。それでも、国の導入助成枠が埋まってしまった場合は、お住まいの自治体で利用出来る助成制度がないか確認してみましょう。
東京都を例に取ると、助成金の申請はソーラー発電の工事が完了してシステムの稼働開始後に行ないます。そのため、J-PECへの申込が受理されなかった場合でも、自治体助成金の申請には間に合う可能性があります。ただし、そのぶん国の導入助成金以上に、受け取れるまでの時間はかかると考えておきましょう。
また国の制度とは違ってソーラー発電システム以外にエコキュートなど、他の省エネ設備と一緒に設置することが条件になっている自治体もあります。助成金の受け取り方自体はどこも大きな違いはありませんが、申請のタイミングや制度が利用出来る条件に違いがありますので個別に確認するようにしてください。
ソーラー発電の補助金制度はいつまで続くの?
日本は2004年まで太陽光発電の累計導入量で世界でトップを走っていました。ところがこの年を境にドイツが急激に導入件数を拡大していき、2007年の時点で日本の倍の規模にまで成長しています。
ドイツにおいて、ソーラー発電が急に増えだした要因には、通常の売電単価の3倍もの高単価で固定価格買取制度が実施されたという点があげられます。日本の固定買取制度もドイツの例を参考にスタートしているのですが、ソーラー発電システムはイニシャルコストの高い設備だけに、普及を拡大するには、国をあげての支援が欠かせないことが分かります。
そんななか2009年の事業仕分けで、一度予算計上をペンディングされた太陽光発電導入補助金制度ですが、2010年度は当初予算の倍の金額が計上されました。今後この補助金制度がいつまで続くのか非常に気になるところです。
もちろん財政の行方が一番の鍵となるわけですが、フランスやスペインといった、かつて日本より太陽光発電で遅れていた国々が補助金制度のおかげで活気づいていますので、こうした国々に追い抜かれるようなことがあれば、GDPだけでなく省エネ・エコの分野でも日本は立ち後れてしまうことになります。
今回の補助金予算計上復活劇でも、当初の倍の予算額が計上されたところに、ソーラー発電システムの普及への立ち後れを挽回しようという国の意志が見えるような気がします。
国の財政を考えると、かなり楽観的な予測と言えるかもしれませんが、ソーラー発電に関しては、導入補助金制度が今後も継続されるように思われます。またそうした流れから、新しい環境に関連したビジネスが発生するようなことにつながっていけば、補助金制度が存続する意味もより強まっていくのではないでしょうか。
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